将来的にはスーパーサイヤ人になれたかもしれないエリート戦士ナッパ。
そんな彼をベジータはなぜ簡単に切り捨てたのか?
その必要性を紐解きます。
ベジータはなぜナッパを見捨てたのか?
ナッパは生まれながら高い戦闘力をもつ数少ないエリートサイヤ人であるにも関わらず、なぜ簡単に見捨てられてしまったのでしょうか?
惑星ベジータが消滅し、超少数民族となってしまったサイヤ人の貴重な人材として「治療する」選択肢はなかったのでしょうか?復活すれば将来的に大きな戦力、もしかしたらスーパーサイヤ人にもなれたかもしれないのに・・・。
ベジータがナッパを救わなかった理由。逆に言えば「救わないことで得られるもの」を3つ紹介します。
必要性その1:ベジータとの圧倒的な実力差を見せつける
まずは一番わかり易い所からいきましょう。
これまで悟空以外のZ戦士を圧倒してきたナッパ。
これをベジータが一歩も動かず簡単に始末することで、ベジータ >>>>>>>>>> ナッパの構図を一瞬で表現しました。
圧倒的な実力差を示し、悟空そして読者にこれからやばい相手と戦うことを強くイメージさせることに成功したわけですね。
必要性その2:ベジータの残虐性を強烈に表現
一緒に戦ってきた仲間を簡単に切り捨てる→悟空たちとは真逆の非道の極み
こちらも分かりやすいです。
心も身体も完全に戦闘不能になった味方を簡単に切り捨てることで、ベジータは非道な極悪人であることを悟空たちや読者に強力にアピールしました。
これで悟空も読者も、心置きなくベジータを倒せるようになったわけですね。
必要性その3:戦闘民族サイヤ人のあるべき姿
「動けないサイヤ人など必要ない」
ベジータがナッパを始末する時に言ったセリフですが、実はここからベジータの誇り(戦闘民族サイヤ人としてあるべき姿)が読み取れます。
サイヤ人は戦闘民族→戦いのスペシャリスト→強さこそ正義→負けは許されない→動けない(そこまで惨敗した弱い)サイヤ人など必要ない
ベジータはざっくりこんな感じで考えたのでしょう。
また、サイヤ人は協力して戦うようなことはしません(実際ナッパもベジータに手を貸してもらおうとはしませんでした)。
「べ…ベジータ……た…助けてくれ……!」
身動きが取れないほど悟空に痛めつけられ、戦う意思まで完全に失ってしまったナッパ。
心も身体も折れに折れた彼の姿は、誇り高き戦闘民族サイヤ人としてはこの上なく醜い。ベジータが怒るのも当然ですね。
ここまで醜態を晒してしまった仲間を救う価値なし!そう判断しての粛清でしょう。
戦いに対するプライド。戦士としてプライド。サイヤ人としてあるべき姿をナッパの粛清を通じて表現することに成功しました。
この軸があるから、ベジータは極悪人だけどファンの多い「許されるキャラ」になっていくのでしょうね。
ちなみに、ナッパの死亡シーンは何話?
参考までにご紹介すると、
漫画でのナッパの死亡シーンは第19巻に登場。
アニメでは、“ドラゴンボールZ 第29話”に登場します。
まとめ
ナッパを救わなかったのは、
・ベジータとの圧倒的な実力差を表現するため
・ベジータの非道っぷりを表現するため
・サイヤ人の誇りを表現するため
こうして見ると、わずか数コマでかなりの情報を伝えている(ナッパを救うより断然わかりやすい)ことがわかります。
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